ひとくちに乳がんの治療費といっても、かかる費用は病期(ステージ0~Ⅳ期)や治療方法
によって様々です。
どのような治療にいくら位のお金がかかるのかを把握しやすいように、まずは乳がんの主な
治療方法から見ていきましょう。
乳がん治療は、手術を基本とし、それに放射線療法、薬物療法(ホルモン療法、化学療法、
分子標的療法)を組み合わせて行われるのが普通です。
下図は乳がんの「基本治療方針」です。
★1 照射と化学療法をともに行う場合には、化学療法を終了してから照射します。
■出展:乳がん.JP(http://www.nyugan.jp/)
乳がん治療費の自己負担額は非常におおまかに見積もって、3割負担で入院・手術費が20万円程度、乳房温存術後の放射線治療に10万円程度が必要というデータがあります。これに加えて薬物療法の薬剤費も必要です。乳がんは早い段階で、全身にがん細胞が広がる全身病となるため、全身に広がった可能性のあるがん細胞を、薬物を用いて破壊することは、再発予防のために非常に重要といわれています。高額な薬剤を使用した場合、1カ月につき10万近い費用が必要となるケースも・・・。ホルモン療法用の薬剤は、抗がん剤と比べると単価は比較的安いのですが、術後のホルモン療法では最低でも5年間は継続してホルモン剤を飲み続ける必要があるといわれているため、結果的に合計すると3割負担でも50万円近くの薬剤費がかかるケースもあるようです。
また、乳房切除術を行った場合、後に乳房の再建を希望する場合には、再建手術費用も必要となります。インプラントを用いた再建は現在国内で保険診療として認められていません。そのため、インプラント法による再建手術は手術代だけで60万円~80万円、加えてインプラント代の実費10万円近くが必要になります。
実際には患者さんの病気の状態により、手術法や組み合わせる治療法を選んでいくことになります。全額保険適用内での治療でも100万円前後のお金(高額療養費制度による給付は考慮せず) が、保険適用外や先進医療を加えて治療した場合には300万円~500万円のお金がかかるというデータも出ています。入院・手術だけでなく、通院費用にもお金がかかっている点がポイントです。
乳がんは予防・早期発見が第一ですが、万一乳がんになってしまった時、治療費の心配をせずにご自身にとってベストの治療を選択・専念できるように経済的な備えについてもしっかりと考えておきましょう。












