みんなの乳がん

乳がんの自己検診方法

作家・コラムニスト
数年前、乳がんを発症。温存手術により、無事摘出。現在、経過を観察(?)している。

台湾人と日本人のハーフとして台湾に生まれ、幼少〜思春期を米ロスで暮らす。
2005年ケータイ書籍「恋愛博打」で作家デビュー。
歯に衣着せぬ毒舌がうけ、その後も「起動戦士 濡れ男」「女王さまがロバに鞭」などのケータイ書籍や雑誌コラム、紙書籍などを中心に活躍。
並み居る有名作家人を押さえ、各ケータイ書籍サイトの売り上げランキングに続々とベストテン入りし話題となる。
著書に「モテれ。」「魔性れ。」

魔性れ。

「濡れ男-nureo-」(モバイルメディアリサーチ)「彼のセリフでわかる男ゴコロ」(大和出版)などがある。

おっぱい放置でええんかい委員会にメールを送る

おっぱい放置でえぇんかい委員会

乳がん検診に対する思い

<ハンドルネーム 匿名希望さんの意見>

こんにちわ。私、只今37歳です。

世の中では、山田邦子さんがチャリティーで乳ガン撲滅を訴えたり、
コマーシャルでもマンモグラフィ検診をすすめていたり

「早期発見で治ります」などと、インターネットで見る機会も多くなり
そして本を読んでファンになった春乃れぃさんのブログでも、またまた乳ガンの文字が。

確かにこれらを目に耳にするたび、
「うーん、受けようかな」「でも、ガンだったらこわいな」
とは思いますし、早期で発見すれば大丈夫なのだという知識も得ました。

でも、何かが嫌なのです。
正直に書きますが、ウザイのです。
私にとっては、「車のシートベルトを締めましょう」と、同じなのです。

見ず知らずの話もしたことのない人たちが、
どうして私の体の、乳ガンの、そして命の心配をするのでしょう。

本当にそこまで他人の命が、
他人のおっぱいが心配か? と、聞きたいのです。

私が車を運転していて何らかの違反をしたとします。次は免停をくらう状態です。
なのにまた面倒臭がってシートベルトをしないで運転し、その結果大事故に遭ってしまう。

または、友人の車の助手席に乗り、
シートベルトをせずにいた私が事故に遭い死亡してしまう。

周りの人たちは、「どうして今日に限ってシートベルトをしてなかったの……」と泣くでしょう。
けれど、本気で泣くのは家族を含む数人だけだと思います。

一緒に車に乗っている家族からの
「ほら! シートベルト!」は、素直に聞けるのです。

でも、コマーシャルや山田邦子さんや……
申し訳ないですが、放っておいて欲しいのです。

私とテレビの向こうの方たちとは何の面識もしがらみもない。
そこに感じるのは『偽善』です。

私の母は30代で乳ガンになり、片方のおっぱいがありません。
その時、私は難病で入院をしていました。

看病や弟たちの世話、家事に忙しく、乳ガンに気づく暇も
早期発見できる状態でもなかったのでしょう。命が助かっただけでも御の字です。

その後、離婚。
その十数年後、前の父とはくらべものにならない優しい人と再婚。今に至ります。

遺伝も多いといわれる乳ガン。
母が“片おっぱい”で、難病に2度もかかってしまった私は、乳ガン検診を受けるでしょうか。

乳ガンになるのも、検診を受けて助かるのも
乳ガンにならないのも、検診を受けよう受けようと思いつつ
受けずに手遅れで死んでしまうのも、運命で決まってるんじゃないかと思うのです。

何か大きい力に流されて、私はいつか乳ガン検診を受けるかもしれません。
検診を受けないで、手遅れになってしまうかも知れません。でも、それでもいいんです。

***

つい先日のこと。

風邪をひいていたあたしは、点滴を入れるために
ほとんど毎日のように病院へ通っていた。

病院前の停留所でバスを降り、電源を切ろうとカバンの中から
携帯電話を取り出すと、この連載の担当者さんからの着信、着信、着信の嵐。

あまりの着信の多さに、緊急事態なのかと心配になり
病院へ入る前に、折り返し電話を入れてみた。

「おっぱい放置でええんかい委員会の読者さんが
乳がん検診を受けられたそうなんですけど、結果が……。
すごく不安になっていらっしゃるようなので、れぃさん、彼女にメールを書いてくれませんか?
私たちは私たちで出来るだけ多くの資料を集めて、その読者の方に送りますから」

普段は元気いっぱいの担当者さんが、泣きそうな声を出している。
あたしは来た道を戻り、急いで家に帰った。

***

>私とテレビの向こうの方たちとは何の面識もしがらみもない。
>そこに感じるのは『偽善』です。

あたしはこの時、担当者さんたちやあたしがとった行動を、偽善だとは思わない。

なぜなら、顔も知らない読者の方の不安な気持ちに対して、
「大丈夫やろか」「あたしたちに何が出来るやろか」と思った気持ちにウソはなかったから。

ただ、この「ええんかい委員会」の連載の最初にも書いたように、
乳ガン検診を受ける、受けないなんてのは、個人の自由やと思ってる。

実際にあたしはプライベートの友人たちに
「あんた、乳ガン検診受けなあかんで!」なんて、1度も言うてないしね。

じゃあなんで、乳ガンに関する連載ページを持ってるかというと1つは仕事やから。それで飯食ってるから。

そしてもう1つの理由は、顔も知らない誰かの何かの役に、いつか少しでも立てたらええなーって思うから。

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